なまめかしくこちらを見つめるジャケットの女。迷惑そうに出来たての命を眺める。ビキニ姿でクネクネ激しく踊り男の欲情を煽る。途中出会った謎めいたイケメンを加えて南への旅が続く…
ジャケットを飾るレア・セドゥにしろ、前述した物語の骨子になりそうな興味をそそるシチュエーションが全てレア(レア・セドゥ)絡み。ところが物語の主要人物、本筋はサム(ヤニック・レニエ)という無口な男で、深刻な思いを抱きながらヒッチハイカーのレアたちを同乗させ旅をするのであった。えっ、主役そっち⁈みたいな残念な気持ちになるほどこのサム氏の影は薄過ぎた。更に気の毒なことに同乗する他2名の男の美しさが眩しく、主役の影の薄さに拍車をかけてしまっていた。
序盤がそこそこ良かっただけに、場面構成のわかりにくさやパンチ力がもう一つ足りないサムの過去エピソードが転がり落ちるようにどんどんつまらなくなっていく尻すぼみ感が凄かった…