このレビューはネタバレを含みます
この映画を観るきっかけになったのは大学の授業で紹介されたことでした。
昔、賞を取った映画としての認識はあれどどんな映画かは知らなかった…
冒頭、自殺未遂から始まる。
一夜明けて、年老いたサリエリが若い牧師にこの曲を知っているか?とピアノを弾いて試す。
若い牧師は、知らないと言う。
サリエリは、この曲は王だけでなく色々な人に愛された曲だ!というが、その後別の曲を弾く。
私でも、おそらく誰でも知っている曲。
牧師も、この曲なら知っている!あなたが作ったのですね。と。
このオープニング好きなんです。
回想で進んでいくので、たびたび、この老人と牧師の会話に戻るのですが、それが切ない……
サリエリの音楽に対する情熱と野心。
モーツァルトに対する嫉妬、羨望、憎しみ。
モーツァルトの才能を誰よりも理解してしまう才能を持ってしまったと自己認識するサリエリの苦悩。
それでもずっと理解者、友人としてモーツァルトの側にはいる。
さらにこの人ガチガチのクリスチャンなんですね。
全て神のせいだと思い、神を憎むようになります。そしてモーツァルトを破滅に追い込みます。
そんな重く救いのない話でもモーツァルトの曲と、舞台、衣装によってとても華やかな映画で、主演2人もとても良かったです。
ラストの、一緒にレクイエムの作曲を手伝うサリエリがとても楽しそうで、それもまた悲しかったです。