城定と七海ななの親和性ね。
城定映画になくてならない女優として七海なながいるのは城定映画好きならご存じだろう（俺やで！）。あのもじもじした感じが「性」を感じさせないながら感じさせていいんだよなぁと完璧にエロ目線。
映画としては正直それほど面白くない。最後ツイストがあるものの、それ以外は凡庸で城定映画としてはがっかり。もう少し中盤にツイストをかましてほしかったんだけど。
城定映画のテーマの一つに「解放」があるんだけど、この映画でもそれは観られる。最初伝えたとおり七海はあくまでいろんなものに「拘束」されている女性を体現している（あの自分の主体性のなさなんか特にね）。だからだろう、城定映画では必須の存在感。「拘束」から「鎖をちぎる」の展開が見やすい女優なんだよ。だからいつも使うんだろうなと勝手に考察。
文句を言ったが七海がセックスのシーンで急にイニシアチブを取るのはいい。そこだけ解放があるんだ（団鬼六先生の「花と蛇」なりに）。そして最後も解放がある。是には少し泣いた。
それと最後のハム無線とモールス信号の使い方は流石城定。絶妙に上手い。こういう「小技」が効いているからポンコツでも意外と見れるものになっているんだよなぁ。
