ふ

紙の月のふのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
4.2
表情の乏しさが余計に怖い、宮沢りえの演技に感服。

【銀行の契約社員として働く平凡な主婦・梅澤梨花は綿密な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司や顧客から信頼されるようになる。一方、自分に関心のない夫との関係に虚しさを抱く中、年下の大学生・光太と出会い不倫関係に陥っていく。彼と逢瀬を重ねていくうちに金銭感覚が麻痺してしまった梨花は、顧客の預金を使い始めてしまい…。】

未だに「妻が働く事を低く見る夫」という図は変わらないのだろうか。自分の頑張りを評価してほしいと思った行動も、夫の言動・行動で潰される導入部分は見ていて辛い。こんなことされたら速攻離婚も有り得るレベルでは…。
表情が乏しい梨花という役、宮沢りえは本当にうまく使いこなしている。微妙な表情と、間。まさかこんな人が不倫?!と、分かっていても驚きが。
そして逢瀬を重ねる大学生役の池松壮亮…全然知らないんですが、いかにも頼りなーい感じの大学生役をこちらも見事に演じていますね。頼りない感じがあるからこそ、後半のギャップ、呆気に取られます。

内容はと言えば驚きの連続で、始終こちらの方が緊張感で震えた。
ふ