延々と歩く

ニンフォマニアック Vol.1の延々と歩くのレビュー・感想・評価

ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)
4.0
 助けた女がニンフォマニアック(色情狂)で、彼女のトンデモない身の上話を聞いていく映画。

 予想よりずっとコミカルだった。浮気現場にのりこんでくるユマ・サーマンのくだりがおかしい。まあ居合わせた当人たちにしたら笑えないけど。松本人志のいう「かなしおもろい」的展開。イケるとおもってたら拒否されるシャイア・ラブーフも良かった。

 色情狂の回想にユダヤ人のおっさんが知識の限りを尽くして対応してみせるのだが、トリアー監督もすげえインテリなんだろう。キリスト教圏の目指す秩序とそれに対する反発、そしてその両方から切っても切り離せないヨーロッパの文化的下地…みたいなのを感じた。完全には理解できないけど、欧米のお客さんはまた違う感想になるんでしょうね。

 シャルロット・ゲンズブールはただ部屋のなかで話してるだけなのに目が離せない。やはりすごい女優だ。ステイシー・マーティンは「最近の若い者は!」とか言いたくなるポケーッとした感じなのに、ちょっとブリッ子されただけで「可愛い!」ってなるのが悔しい。
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