62歳でこんなにアクション映画の出演が増えてく俳優さんもなかなかいないと思える中でのリーアム兄さんですが、今回は190cmを超える身長では若干窮屈そうな旅客機の中で所狭しと暴れまわります。
…いや、そんなには暴れてなかったかな。
兄さんには酔いどれの航空連邦保安官という役柄があんまり似合わなさそうですが、なんとなくそう見えてきてしまうトコロは流石ですね。
飛行中の機上という閉鎖された空間で全員が容疑者というのは『フライト・プラン』も一緒ですが、兄さんの職業柄全員が保護対象でもある、というプロットはなかなか面白いと思いました。
ただ残念なことにこういったストーリーでは、犯人とその動機の意外性というのがキモの筈なんですけども、「理由それかよ!」という忘我混沌なる動機でして、意外というよりそこまでは考えなかったわーというオチだったのが少々がっかりでした。
まぁあとこの映画に限った事では無いんですが、こういった種類の作品では是非ともヴィジュアル的に映えるシーンを3つほど用意して頂いて、予告ではそのうちの一つだけを見せるようにしてもらえると有難いですね。間違ってもたった一つしかないオイシイ場面を予告で見せた上にポスターでも使うというのはちょっとどうかと思います。
とはいえ、犯人とのメールのやり取りの表示方法などは面白い表現だなと思いましたし、僕の好きな『モンスターズ 地球外生命体』主役のスクート・マクネイリー君がなかなか重要な役柄で出演していたので個人的に嬉しかった。
なによりリーアム兄さんが鋭い眼光でねっとりと犯人を炙り出す様は、「もうすぐフォース使うんじゃないかコレ」という迫真の演技ですので、まぁ普通に楽しめると思います。