Inagaquilala

フライト・ゲームのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

フライト・ゲーム(2014年製作の映画)
3.8
直近で観て感心した「トレイン・ミッション」の監督であるジャウム・コレット=セラの2014年の作品。これも直近で観てその表情の演技に目を奪われた「ザ・シークレットマン」のリーアム・ニーソンが主演だ。リーアム・ニーソンは「トレイン・ミッション」でも燻し銀の重厚な演技を見せていたが、この作品では少し若いせいか、アクションも伴った精悍な役柄を演じている。「トレイン・ミッション」と同じく移動する密室空間のなかでのサスペンスアクションだが、旅客機のなかで繰り広げられる犯人探しだけに、そのミステリー感はいや増す。

いろいろミスリードな仕掛けなども用意されているのだが、肝心の「犯人」に意外性がなかったのが、やや肩すかしだったが、地上とのやりとりの末に、旅客機の高度を下げていくというシーンに妙な緊迫感を感じた。主人公のバックストーリーも効果的に物語に侵食してきて、なおかつハイジャック犯に仕立て上げられるという設定も悪くないと思った。なにより高度1万2000メートルで、「1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺す」という犯人からの脅迫メールには迫力があり、シチュエーションとしてはかなり興味をつなぐこともできた。
Inagaquilala

Inagaquilala