ノラネコの呑んで観るシネマ

ブレイン・ゲームのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)
3.9
証拠を一切残さない連続殺人に手を焼いた警察が、協力を求めたのはレクター博士・・じゃなくて、心に傷を負ったアンソニー・ホプキンス演じる超能力者。
この人はサイコメトラーで、触れたものの過去・未来のビジョンを見る。
しかし、捜査を進めるホプキンスは、事件の犯人が自分よりも更に強力な超能力者で、全ての行動を操られていることに気づく。
どちらも未来が見える二人の超能力者の対決は結構面白いのだけど、お互いの能力を駆使したコンゲーム的な作劇の工夫はあまり無い。
基本は普通のクライムスリラーで、プラスアルファの超能力要素という感じ。
より“弱い”ホプキンス側が、相手の裏をかこうとする頭脳戦はあっても良かった。
まあ「トゥー・ラビッツ」のアルフォンソ・ポイアルチだから、スタイリッシュなビジュアル表現の方がやりたいことなのだろうな。
悪くない出来だが、せっかくなら設定を最大限に生かすため、作劇の工夫がもう一つ欲しかった。
テーマ的な新しさも無いが、一応筋は通っている。