小波norisuke

ショート・タームの小波norisukeのレビュー・感想・評価

ショート・ターム(2013年製作の映画)
5.0
人は皆、誰かにかけがえのない存在として愛されることを切実に必要としている。愛情に飢えているからこそ、ちゃんと誰かを深く愛することが出来るのだと思う

サミーの人形も
マーカスの金魚も
グレイスのお腹の中の小さないのちも

どんなに自分のことを心配してくれている人にさえも
心に刻まれたあまりにも深い傷をさらけ出すことは
とても辛くて恐ろしいことだろう

メイソンに思いを吐き出したマーカスも
グレイスに物語を語ったジェイデンも
愛してくれるメイソンにさえ話せなかった痛みを、ジェイデンに語ったグレイスも
とても怖かったのではないか

タコのニーナとサメの物語
ニーナがいなくなった後にサメが寂しがるところが辛い

反省室にひょうひょうと佇むあいつ。小憎たらしいけれど健気じゃないか

辛いエピソードが続くけれど、ケアワーカーたちが子どもたちに注ぐ愛情がしっかりと伝わってきて、温かい気持ちに満たされた。
小波norisuke

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