このレビューはネタバレを含みます
18歳でホームを出ていく黒人少年が頭を剃りたいと言う。
主人公に綺麗に剃って貰って鏡を見るように言われるけれど、顔を上げない。
コブはある?ずっと母親に殴られていた、痕はある?と。
大丈夫、なんともないよ と言われてようやく鏡を見つめる。
このシーンがどうしようもなく悲しくて泣いてしまった。
自分を物のように扱う母親、安心出来る環境から出なくてはならない不安、将来の見えない展望。
いろんな事があるはずなのに、傷跡はない?ひとつも?って、その事ばかり気になっちゃう彼の中の少年の部分が本当に悲しくて、同時にとても愛おしかった。