ラグナロクの足音

インポート、エクスポートのラグナロクの足音のレビュー・感想・評価

インポート、エクスポート(2007年製作の映画)
3.5
主役は二人。かたやウクライナからオーストリアに単身で出稼ぎに来た若い金髪美人のシングルマザー、かたや義父とともにウィーンからウクライナの各地を車で巡りながら働く少し屈折した若いあんちゃん。二人は最後まで交わることがないし、この監督の持ち味(?)である変態シーンもあるにはあるが、あくまでも根底を貫くのは、底辺で働く者たちへの共感や愛情。このまなざしは尊い。特にウクライナの、貧しさを象徴する街並みと環境、女がオーストリアで清掃員としてたどり着く介護施設の老人、老婆たちの佇まいが心に沁みた。
ラグナロクの足音

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