40カ国に翻訳され、全世界で3500万部以上を売り上げる児童小説を初めて実写映画化したシリーズの第1弾。
パディントン駅、タワーブリッジ、2階建てバス、ノッティングヒルの街並み、バッキンガム宮殿、ロンドン自然史博物館などの名所が美しく映し出されてロンドンの観光映画にもなっている😊
パディントンのことは、名前と姿くらいしか知らなかったのでペルー🇵🇪出身だということは初めて知った。また、子供らしく好奇心旺盛ではあるものの意外にも礼儀正しいことにも驚いた。
イギリス映画らしくユーモアに溢れ、天気の話や紅茶☕️のシーン、それから衛兵💂交代の場面も登場して、まさかのもふもふのベアスキンハットの中身まで公開される😅
また様々な映画のパロディか随所に散りばめられており、映画好きならこのシーンはあの映画へのオマージュか?というシーンがちょくちょく登場する。
子供向けの心温まるファンタジーであり、コメディなのだが、他人に無関心で、外から来た者や異質な者に対して不寛容な現代社会に対する皮肉も込められており、大人が観ても楽しめる映画だった。
〈余談ですが〉
様々な映画のパロディやオマージュに溢れた映画だったが、気がついた範囲で思いつくままに一例を。
まず何と言っても最大のパロディは、ニコール・キッドマン扮する謎の美女ミリセントが、元夫トム・クルーズ演じるイーサン・ハントを再現していることだ。劇中では一瞬だが例のテーマ曲も流れる😅
またミリセントのキャラクターは、「101」の悪女クルエラを彷彿させる。
冒頭のペルーのシーンは、モノクロの無声映画時代のパロディか。
パディントンが傘☂️を開いて空から降りてくるのはもちろんミュージカル映画「メリー・ポピンズ」のパロディ。
パディントンの引き取り手がない場合に連れて行かれる保護施設が見上げるアングルで稲光と共に映し出されるシーンは、「ドラキュラ」などのゴシックホラーを想像させる😱
長女の学校🏫の教室に貼られているポスターは、イギリスの文豪シェークスピアと女流作家ヴァージニア・ウルフだったが、ニコール・キッドマンは「めぐりあう時間たち」で同役を演じてアカデミー賞主演女優賞を受賞している。
若き日のブラウン夫妻がバイクに乗るシーンで流れるのは〝Born to Be Wild〟。言うまでもなく「イージー・ライダー」のテーマ曲だ😊
ミリセントが鳩の群れに襲われるのはイギリスが誇るサスペンスの巨匠ヒッチコックの「鳥」へのオマージュ。
その他にもスケボーや窓から出て建物の外を這うシーンは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のパロディだし、上からの落下物を寸前でかわし帽子を拾うのはインディ・ジョーンズだ。
また、地理学協会の資料の運搬に使われているパイプは、マニアには堪らない〝スチームパンク〟の世界観。
まだまだ探せばいっぱい出てきそうな遊び心に溢れる作品だった😊