銀幕短評(#417)
「アメリカン・スリープオーバー」
2010年、アメリカ。1時間37分。
総合評価 66点。
青春ですねー。
途中の何気ない会話から、映画の舞台が わたしが住んでいたところ、つまりミシガン州 デトロイト近郊であることがわかる。もちろんながら、とたんに親近感が ぐっとわく。
スリープオーバーは、友だちのだれかの家に皆で寝袋をもって集まる一泊のお泊まり会。うちの息子たちもよくやっていました。まだ小学生でしたが。
学期はじめの高校生たちが、ある夜 いくつかの家で並行的にスリープオーバーを催す。軽いノリで、大勢の生徒たち、おとこもおんなも、が それらに参加する。この映画の主人公、はだれだかよくわからないのですが、何人かの登場人物たちは、めいめいが恋の相手を探しに、気合を入れて それらに乗り込む。
あのシステムはいいですね。お泊まりつき、酒つき、つまみ付きの合コンです。つまみ食いもありです。いろんな子が来るでしょうし、いろんなことが起きるでしょう。あの女の子、ズルしましたね。女の子は すぐズルしますね。あの男の子は煮え切らない態度ですね。どう決めるのでしょうね。あの男の子はせつない感じです。はたしてどうするでしょうか。
よくある感じの恋ごころが、同時並行で浮かんでは消え浮かんでは消えます。ふむふむ、相手がそう来たらこうやるよな、こういうよな。あ、そういうのもありか。と感情移入のしやすい映画です。多少の飲酒はあるにしても、卑猥や卑語は、ほぼ出てこない、純粋に若者の初々しい恋のかけひきに神経を集中させる映画です。かれらがとても自然体の演技なので、観ていてなかなか楽しい。
ただ、女の子の顔ピアスは ちょっとニガテなのですが。