ゴン吉

ミラクル・ニール!のゴン吉のレビュー・感想・評価

ミラクル・ニール!(2015年製作の映画)
4.0
宇宙人によって全能の力を与えられた冴えない教師のドタバタ劇を描いたSFコメディ映画。
サイモン・ペグが主演、ケイト・ベッキンセイルがヒロインを演じ、サンジーヴ・バスカー、ロブ・リグルらが共演、ロビン・ウィリアムズがワンコの声優を務める。
ロビン・ウィリアムズは本作が遺作となる。 

地球外知的生命体を探索するために打ち上げた宇宙探査機が、宇宙人によって拿捕される。宇宙人の優等種銀河間評議会は地球人からのメッセージのレベルの低さに呆れて地球人の抹殺を検討する。銀河法に則り、無作為に選んだ1人の地球人に全能の力を与え、彼の行動から善悪の違いを理解しているかを見極めてから最終的に地球破壊の結論を下すことになる。
イギリスのアパートに住む独身男性のニール(サイモン・ペグ)は冴えない中学校教師でワンコのデニス(ロビン・ウィリアムズ)を飼っており、同じアパートの階下に住んでいるキャサリン(ケイト・ベッキンセイル)に好意を抱いていたが、告白できずにいた。そんなニールに手を振るだけで何でも願いを叶えることのできる力が与えられ、その力でワンコのデニスを喋れるようにしたり、キャサリンの気を引こうとするが.....  

全能の力を得た冴えない男性教師によるドタバタコメディドラマが繰り広げられる。
オープニングは1972年に地球外生命を探索するために宇宙ロケットのアトラス・セントールが打ち上げられるシーンで始まり、地球外生命やクラゲのような形の宇宙船が登場してSF作品としても興味深い。
主人公が愛犬と喋れるようになってワンコの本音を聞いたり、ワンコのうんこを自ら動けるようにしてスキップさせて便器に飛び込ませたり、死人を生き返らすなどバカげた願いが映像的にも面白い。
一方で願いを叶えるとその弊害も生じ、何事も程々なのが一番良いのかもしれない。
ワンコのデニスがストーリーを盛り上げ、デニスの最後の願いが秀逸で、ラストを上手くまとめている。
「完璧なやつはいない」 

2024.2 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ・字幕:安本熙生)
2023.8 NHK BSで鑑賞(BSプレミアム・字幕:安本熙生)
ゴン吉

ゴン吉