ぴろぴろ

ターニング・タイド 希望の海のぴろぴろのレビュー・感想・評価

3.6
つい最近『オール イズ ロスト』を観たばかりで、同じく単独ヨットものではあるのだが、当然ながら全く別モノで、温かい爽やかな印象が残る映画だった。
ヨットのレース中に勝手に少年が忍び込む。同乗者がいると失格になってしまう為、初めは少年がお荷物でしかないのだが、共に同じ時間を過ごすうちに主人公の気持ちが次第に変化する。だけどレースはどうなるの?…というのが、ザックリとした内容。
主演が『最高のふたり』のフランソワ・クリュゼ。彼、ヤンには娘がいて恋人に預けてレースに参加している。初めは恋人に懐かず、つっけんどんな態度の娘だが、一緒に生活するうちに心の距離が近くなって行く。まるでシンクロするようにヤンと少年も心を通わすようになる。スピード感たっぷりのヨットレース、美しい夕陽や氷山、鯨。何故少年は無断でヨットに忍び込んだのか。映像に見入ってるうちに、段々明らかになって行く。テンポも良くて1時間半と短いながら十分楽しめた。ヨットの上でも医師の診察が受けられたり、家族とテレビ電話で会話したりと、『オール イズ ロスト』の孤独感が辛かった分、人の温かさを感じた。ヤンの選択も良かったと思う。
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