TaichiMurakami

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のTaichiMurakamiのレビュー・感想・評価

5.0
個人的に最高峰の作品の1つ。

第二次世界大戦中のナチスの作った暗号を解読した天才数学者のアランチューリングを描く。

実際にあった話をベースに同性愛や、異質な者、普通ではないことの素晴らしさといったテーマに踏み込んだ作品。たまに英国的なユーモアある軽快なやりとりもありつつ、全体的には重いテーマを扱っており、とても深い映画だと思った。最初は上手く周囲とコミュニケーションが取れない単なる変わり者の天才に見えたアランに対し、物語が進み事の全貌が分かってくるにつれ同情してしまう。そして、そんなアランを支えるジョーンや同僚たち、あるいは学生時代唯一の親友であるクリストファーたちもこの物語をより素敵にすることに一躍買っている。

アラン役のベネディクトカンバーバッチの演技も見事だし、ジョーン役のキーラナイトレイも芯の強さがとてもよい。

気に入ったセリフ:
1. アランが嫌味なデニストンに"You wil l never understand the importance of what I am creating here"というシーン。
2. クリストファー→アラン、アラン→ジョーン、ジョーン→アランに伝えられる"Sometimes it is the very people no one imagines anything of who do the things no one can imagine.
3. エンディングでジョーンがアランに言う"The world is an infinately better place precisely because you aren't (normal)".

特に2,3は映画史に残る名セリフ。