はわわ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のはわわのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

久々にずっしり満足度の高い映画を見た!!
戦争1つとっても色々な方法で戦った人がいたんだと思った…


なんとなくシリアスなテーマのものが見たくて鑑賞。
そして大当たり!

第二次世界大戦中、ドイツ軍の解読不能と言われた暗号・エニグマに挑んだ数学者の実話。
全てが秘密裏に行われた故の苦悩を描く。


エニグマの存在は知っていたけど、こんなに解読に時間とお金を費やしたなんて知らなかった…
ここまでしてやっと解読できる暗号を生み出したドイツ軍はすごいな
解読のためにアランが開発した機械が後にコンピュータになったと最後言っていたけど、戦争がイノベーションを起こすっていうのは本当なんだなと思った…皮肉だけど…

ベネディクト・カンバーバッチの映画初めて見たけど、常人には理解できないレベルの天才役がぴったりハマってた!
それでいて彼の繊細な心情の表現が上手かった。
あとリンゴ配るシーン笑った。
その後飲み会で皆で同じ席に座るようになったの見て愛おしくなった。

そしてキーラ・ナイトレイがやっぱり美人。
彼女は明るい髪色でおでこ出すのが正解だわ。(↔「私を離さないで」)
男性社会に入る頭の切れる女性がぴったり合ってた。それでいて「輪」を大事にする女性らしい部分も表現されていて良かった。

ヒュー役のマシューグードかっこいい。スタイルも良い。
チャールズダンスの目力すごい。絶対瞬きしない。

アランの幼少期含め、イギリス全開の背景(建物など)が沢山見れて私はニコニコでした。
アラン含め、ケンブリッジ大学の教授って言葉が沢山出てきて、それもニコニコでした。字幕はただ「大学」って書いてるのが多かったけど。
ていうかやっぱヨーロッパは建物が変わらないからこういう歴史物とか撮影しやすいんだろうな〜と関係ないことをまた考えていました。


アランは最初はエニグマの解読だけが目的で仕事を始めただけだったのに、
解読したあとは人の生死を決めるような責任が重すぎる部分にどんどん入っていってしまって、気の毒だった。
どれだけ精神へ負担があったことか。
それに加えソ連のスパイ、知られてはいけない自分の秘密を抱え…
それでも学生時代の理解者「クリストファー」の名前を付けたマシンが共にあったからこそ乗り越えられたのかな…
ただの機械じゃなくて、それ以上の思い入れがあったんだろうな

アランの学生時代を少しずつ挟む構成も良かった。
彼のパーソナリティが少しずつ分かっていくのが面白かった。

戦争が終わった時、全てを燃やせと言われた時の本人達の無気力感を考えるとすごい。
数年を費やして血のにじむ努力を日々重ね、国や世界を左右する結果を出したのに、それら全てをゼロにし、無かったことにしろという命令…
それでも従うしか無かった。
残酷な時代だ…


同性愛者が違法の時代で、ホルモン剤の投与で治療しようとしており、アランもその対象になった…というラスト。
あんなに優秀な頭脳がホルモン剤の影響で全力を出せなくなるなんて悲しすぎる。
そして追い詰められて自殺なんて…英国に大きな功績を残した人が41歳で亡くなるなんて残酷すぎる。
でも自分もその時代に生きていたら、同性愛者を受け入れていた(という表現もおかしいけど)かは自信が無い…まわりに流されていたかも。

同性愛に関わらず、多様性を認め合うことがより良い結果に繋がるということを改めて学んだ。
「時として 誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる」
正にこの言葉の通り。
主題とはズレるかもしれないけど、大切なテーマだと思った…
はわわ

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