ガラムマサラ

砂上の法廷のガラムマサラのレビュー・感想・評価

砂上の法廷(2015年製作の映画)
3.5
危うい砂の地面に立っている曖昧模糊な法廷という砂の城。

何も語らない被告と彼を弁護する主人公。
勝ったものが正義を地で行く法廷で勝つにはいかに無実を作り出すか。しかし弁護しようにも何にも喋ってくれなければ勝ち目なんてあるはずがありません。

見えそうで見えない真実にもやもやとし、見えてきた真実に一喜一憂する。
そんな法廷物の皮をかぶったサスペンスです。

そうサスペンス。
個人的にはもっと熱く真実のでっち上げをしてほしいところでしたが、そこのパンチの弱さが物足りないなぁと。
法廷物に位置付けるには少々議論も戦略も少ないかなぁと。

いえ、こういった性質の映画である以上、余り深くは語れませんが、もっと観ている側を揺さぶってほしかったなぁと。

語れば足りない部分はたくさん出てきますが、舞台が法廷なだけと考えれば、その舞台を活かした先入観による要所要所の騙しが効いてきます。

5W1Hを突き詰めて、真実を見破ることができるかな?