かじドゥンドゥン

都市伝説物語 ひきこのかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

都市伝説物語 ひきこ(2008年製作の映画)
3.5
小学校の時、アパートの隣室に越してきた少女サトコ。病気で軟禁された姉を持ち、母からは虐待を受けて、学校でも不潔だと嫌われ虐められていた彼女と、捨て猫の保護を通じて仲良くなった主人公の少年だが、ある日、眼の前で虐められている彼女を救えず、裏切ることになる。その直後に何も言わず引っ越してしまった彼女とは、以来、会えていない。

罪の意識に苛まれたまま、やがて大人になった主人公は、小学校の同窓会で思いもかけずサトコと再会。そこで彼が知らされたのは、実は虐められていたのが彼自身で、自分の裏切りはすべて妄想。哀れな自分をサトコに押しつけて、惨めさと引き替えに罪悪感を負って、生きてきたのだった・・・。

時代を感じさせる、解像度の粗いCGアニメと、人間の表情の(非)再現度が、ぎゃくに人間ならざる何者かの不可解な顔つきに見せるため、恐怖が倍増した。