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怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアスのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.1
優しい!優しい世界!
ねんていうホノボノ路線。配給は東宝だけど制作自体は円谷なんだね。時期的にはガイガンやメガロの辺り。ゴジラシリーズがかなり低迷していた頃の一本。
円谷としても色んな方向を模索してたのかな?

監督はウルトラマンシリーズなどの飯島敏宏。音楽は冬木透で、かなりウルトラ色の強いメンツ。実際作風も第二期ウルトラのコメディ回のような緩さ。

ダイゴロウと名付けられた保護されている怪獣。母怪獣は放射能で巨大化して暴れた言わばゴジラのような存在。母怪獣は退治されたけど子供の怪獣は別途育てられたけど、餌代が掛かって大変、って所から話が始まる。
設定的にはミニラに近いし、怪獣の孤児を人が飼うというシチュエーションは設定遊びの面白さに溢れてる。如何にも雑談で生まれたアイデアって感じ。ゴジラの次の物語としてのアイデアの一つを提案したかったんっだろうな。

腹ぺこのダイゴロウに子供達が募金活動をしてお金を集めている。それに協力するのが「発明おじさん」犬塚弘。
「発明おじさん」だぜ。完全に放送禁止キャラだよ。
あと、それになし崩しで協力するようになる熊さん八つぁん。落語かい。熊さんが三波伸介だ。流石はてんぷくトリオ。素晴らしいコメディアンっぷり。良い芝居するんだ。もう全ての表情が可笑しい。

特撮的には、今の目で見ると若干痛々しいが、合成の多さは凄いな。あと、原寸大の頭部や手なんかも作ってる。地味に頑張ってるとは思う。
ただお芝居が全体的に冗長な演出かなぁ。無駄な歩いてるカットとかが妙に気になる。

後半に宇宙怪獣のゴリアスがやってきて特訓したダイゴロウと戦うんだけど、ゴリアスのエピソードがもうちょっとあったら良かったかな。尺の関係上しょうがないんだろうけど。

しかし、東宝チャンピオンまつりの一作として、パンダコパンダとゴジラ電撃大作戦(怪獣総進撃)との3本だてだぜ!めっちゃアタリの回じゃん!これを劇場で見た子供は羨ましいなぁ。
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