このレビューはネタバレを含みます
2012年日本。
口裂け女の呪詛や呪術師犬井の叫びが禍々しい。この監督は、演技者のポテンシャルを極限まで引き出すなあ。
ホームレスに突発的な暴力を振るう粗暴な工藤には、好き嫌いが分かれるだろう。
スローモーションでリプレイし、だんだんと対象をアップにする手法が多用されるシリーズだが、そうやってクローズアップされた口裂け女の顔はトラウマレベル(ちょっとピエロっぽい)。
好きな台詞→「博打だな。振った賽の目出るまで、賭場出れねえだろ」。
[鑑賞メーターから転載]
2012年。投稿動画に映っていた長髪、マスク、俊足で呪詛を呟く女を観て、超常現象検証番組ディレクターの工藤は口裂け女と確信し、彼女の捕獲をAD市川とカメラマン田代に宣言する。何の変哲もない住宅街で行われる足の速さの検証、顔にはモザイクをかけているのに名前にはピー音を被せない中途半端なプライバシー保護、口裂け女に遭遇するなり車で轢く工藤の行動など、趣はホラーコメディ。シリーズの中では最も『ノロイ』に近いテイストで、生身の人間が持つ狂気の描写もリアル。アパート訪問場面では、望月峯太郎の『座敷女』を思い出した。