芸術系映画において恋バナ的な要素は本来苦手ですが、本作は映像があまりにも圧倒的でした。
非常に芸術性の高い映像は、タルコフスキーを彷彿とさせましたし、ストーリーにこびりつき焦げ付いたような宗教性はカール・ドライヤーやタルベーラを連想しました。
セリフが終始エコーがかってる演出だけがちょっと気になりましたが…
13世紀の舞台を再現すべく、衣装や小道具は文献に基づいて当時と同じ素材を使い同じ製法で作ったという力の入れ具合。
極寒の山奥で生活しながら実に548日間にも渡るロケーションで撮影されました。
こんなに時間と手間暇をかけた芸術映画が、この先作られることがあるのでしょうか?