ねっしー

懲戒免職のねっしーのレビュー・感想・評価

懲戒免職(2006年製作の映画)
2.9
ショート。オダギリジョー演じる生徒からモテる美術教師が懲戒免職になる。学校に残された女の子は何を考えるのだろう、みたいな。
バラエティ番組でアイドルや芸人が理想の〇〇シチュエーション!って感じで作っているものと同じようなもの。
空気感はいいけど、物語に太い骨はない。

空気感はいいんだけど、主演のぽっちゃり女の子の鼻声で、大人ではない女の子感を出す演出は見え透いていて嫌いだ。
聴き心地も悪い。


―以下メモです。すなわちネタバレです。

主人公は少しぽっちゃりとした女子高生。
親友の可愛い系同級生から美術教師が好きだという話を聞き続ける。
そこに肯定も否定もしないが、その話を聞いて的を射ているなとか考えている。
友達が先生のことが好きなのを見ている。
ずっと客観的な第三者の表情で。

先生は生徒と寝て、泥酔状態で車をひっくり返して、学校から免職される。
老いた母親のために東京から地元に戻ってきた先生が、もしかしたら良い人なのかもしれないと思う余地を一切削り取る。

そうやって、しょうもない人に惹かれる報われなさや、自分への自信のなさが原因で自分の気持ちから目を逸らして客観的な立場に身を置いている。
それでも、先生ともう会えなくなる、自分の想いが届かなくなると思うと涙が溢れてしまう。
涙が止まらなくなって初めて、私は恋をしていたのだと主体的な自分の有様を認める。












やっぱ恋愛物はシチュエーションコントになっちゃいけないと思うんだよ。
ねっしー

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