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0.5ミリのoden8のレビュー・感想・評価

0.5ミリ(2014年製作の映画)
3.6
安藤サクラさんだから観てられるのかも。体感では6時間…。僕は"精神と時の部屋"にほりこまれとったんかしら??

人と人の距離感の物語。
安藤サクラさん演じる敏腕ホームヘルパーさわちゃんが、個性的で孤独なジジィ様方にパラサイトしていくんだけど。
その距離感が絶妙で心地良く感じたのよね。
それぞれが抱いいてる孤独感。ジジィ様方の、人生の晩年に送るささやかでひっそりとした暮らし。そこに、さわちゃんが優しく彩りを加えていくんですの。
さわちゃんの距離の詰め方が、時にはバイオレンスで。距離の保ち方、間合いのとり方がひだまりの様に暖けぇのよね。
そこには、穏やかな心の触れ合いがあるんだよねぇ。

安藤サクラさんと個性派ジジィ様俳優陣の演技が、めっちゃナチュラルでいいのよん。こんなキャラの人…リアルにも存在しそうでね。特に坂田師匠には、お見逸れしてもうたよねん。
安藤サクラさんは独特の空気感で、なんかずっと観てられるんですけどぉ。
恐るべし柄本ファミリー。もはや、銀幕アベンジャーズやん…🙉👍💕www

介護は勿論、どの様な人間関係においても距離感はとても重要なファクターですよね。それぞれの人にとって心地よい距離感。これまで歩んできた道程が、その人を形成していて。それを、丸々受容するってのはなかなか難しいことで。
とくに、頑固で自分の価値観に固執しがちな僕には…かなりのカロリーとメンタルタフネスの消耗が伴うんやけど…。
それでも、人は完全な孤独よりも。きっと誰かと何かを共有して生きる方が、面倒くさいけど安心感とより多くの喜びはあるのかなぁと。
人の温もりは、直接触れ合うだけが全てじゃないよね。0.5ミリの間に、誰かのアナタを気付かい思いやってくれる優しさが詰まってるのかもしれないよね。

0.5ミリ 疎ましいのだよ
そんなにズカズカと入ってこないで
ワタシにはワタシの空間があるの
アナタの作ってくれるご飯
アナタの無邪気な笑顔
0.5ミリ もっと近付きたい
だけど 今のワタシには
この距離で感じる アナタの温もりが
十分過ぎるのです

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 2.5
Picture(画) 4
Acoustic (音) 3.5
23-412
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