🖼勝手に秋の絵画展🎨㊶
18世紀から19世紀に活躍したイギリスの風景画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの最盛期から亡くなるまでを、関わる人達とのエピソードで次々と見せて行く会話劇。
光の使い方がターナーを意識しており要所で挟み込まれる風景も作品を思わせる美しさ、室内の家具調度品や衣装もそれだけで絵画のように作り込まれていて素晴らしい。
出演者の演技もリアリティに富み物語に引き込まれるが、特にターナー役ティモシー・スポールとメイドのハンナ役ドロシー・アトキンソンの演技はズバ抜けており天晴れ。
展示会場で絵に筆を入れたり、嵐の船のマストなど逸話を知る人にはニヤリとするシーンも。CGによる再現の製作秘話や有名作の創作なども興味深い。
メイド・子供の扱いや唾をかける創作など不快な部分はあるが、自然科学やカメラなど新しいものへの寛容さもあり人間ターナーがよく描かれていると思う。
ヴィクトリア女王には「汚い、殴り書き」と評されるが、後にフランス印象派へ影響を与えた淡く繊細な色彩は当時のイギリスでは異端だったのかもしれない。
ちょっと長いけど面白かった。
監督 マイク・リー
キャスト
ティモシー・スポール
ドロシー・アトキンソン
マリオン・ベイリー
ポール・ジェッソン
レスリー・マンヴィル
ルース・シーン
サンディ・フォスター
エイミー・ドーソン
デヴィッド・ホロヴィッチ