にこ

人生スイッチのにこのレビュー・感想・評価

人生スイッチ(2014年製作の映画)
4.2
友人に誘われて仕事終わりに横浜まで足を運び本作、人生スイッチ観て参りました。
人生スイッチ、なんか人生の哲学的な幸せ〜な雰囲気では決してない。邦題から騙されてはいけない。
製作国アルゼンチンでアナと雪の女王をぶっちぎり抜いて2倍以上の興行収入を叩き出したなんかすげー映画、だがそれだけで面白そう!って観に行っちゃいけない。
いや、観ていいんだけど、面白いんだけど、相当やばいぶっとんだ映画です笑

6作品のオムニバスからなる映画で、完全に独立して一話完結なので、短編のドラマをサクサクっと観ていく感じで映画を観た、というよりドラマを観た、という印象。
内容は

1.おかえし(飛行機内で起きた悲劇)
2.おもてなし(カフェで起きた悲劇)
3.エンスト(車でのトラブル)
4.ヒーローになるために(世間の不条理に喝)
5.愚息(ひき逃げの悲劇)
6.ハッピーウエディング(結婚式での悲劇)

好きなのはおかえしとエンストとヒーローになるためにです。
おかえしはサクッと観終われる簡潔な狂気がなかなか好きです。
ラストカットの老夫婦はきっと、彼のお父さんお母さんであると私は願いたい(←願うな)

エンストは車でのちょっとしたやり取りから怒りを買い、また怒りを買い、男二人がもみくみゃに喧嘩を超えた喧嘩をただただやってるだけの話なんだけど、
日頃から思う、小さな怒りがまた怒りを呼び、より大きくなって怒りになり、という怒りの連鎖は何事も小さなことから始まるな、というのを感じた。
私もバイクにのっててクソ野郎がーー!!!と思うことがよくあるのでぐっと抑えようとオモイマス……笑

ヒーローになるためにはフォーリングダウンほどではないが、世の中への怒りを文字通り爆発させちゃう話し。
単純にスカッとするよね笑

個人的に、ハッピーウエディングのラストシーン、絶対仕出かしてくれると思っていたのに、まさかのそれ?!?!っていうのでズッコケな感じだったんだが、この考えはきっと前5作品をみてて、頭がおかしくなってしまったせいだろうな笑

私の中ではマッドマックスよりもマッドマックスな映画で、このブラックユーモアの塊のような悪趣味な映画、大好きです。
なぜこれがアルゼンチンでアナ雪を差し置いて大ヒットしたのか、アルゼンチン国民がとても心配になる作品です笑
みんな爆発する前にこれで発散、みたいな意味合いで大ヒットしたんじゃなかろうか……爆発寸前でっせ……アルゼンチン………
にこ

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