9.11の悲劇から始まる悲劇。
その愛国心と正義感から、最前戦で仲間を守るために160人もの敵を狙撃した伝説の男クリス・カイルの半生を描いた実話。
4度も戦地へ派遣され、敵陣で武器を扱えば子供でも躊躇なく撃つ。
仲間の仇を討つため、躊躇なく撃つ。
その繰り返しがクリスの心を蝕んでいく。子供が生まれてワンオペで育児をし、最前戦にいる夫の心配までしないといけないタヤの気持ちを思うと想像を絶する。
生きて還っても、なかなか戦地の記憶が頭から離れない。そのクリスの苦悩も同様に想像を絶する。
160人殺したとて、繰り返される戦争が何を解決したと言うのだろう。
クリスはアメリカでは英雄かもしれないが、イラク側から見ると180度立場は変わる訳で。
一概に美談にして良いものか、モヤモヤが残った作品。
2024.03.17
