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私の少女のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

私の少女(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

虐待されている少女を保護する女性警官の話。

主人公は村で虐待されてる少女を発見し、自宅に避難させます。
2人は同居する中で擬似親子的な関係を結ぶものの、主人公の恋人が現れた事で、暗雲が立ち込める事に…。

結局、主人公は少女への性的虐待を疑われしまうわけですが、レズ女性である事を理由に性的虐待を疑われる…という展開は、なかなか新鮮ではありました。
同性愛者への差別は言わずもがな、これが独身男性×女児の組み合わせだったら、より厳しい目が向けられるだろうし、ゾッとするものがありましたね。

そして、主人公の窮地を救うべく、今度は少女が一芝居を打ちます。
まぁ、祖母が謎の事故死をした時点で、何となく『エスター』的な話になる事は予想していて。
虐待の被害者にしては、妙に人懐っこいし、明るい性格だったりで、只者ではないなとは思っていましたが、まさかレイプの被害者を装うとは思いも寄らなかったな~。

最終的には、主人公が少女を引き取って終幕。
親に捨てられただけで怪物扱いされる少女の境遇が、同性愛者として偏見に晒されてきた自身の境遇と重なるものがあったのでしょう。
お酒に逃げてきた主人公が、最後は少女を受け止めるという成長物語になっているのも良かった。

同性愛者というだけで左遷させられる?LGBTQへの差別、虐待から子供を守る為の法や行政の不備など、韓国社会(に限らないけど)の残念な一面を見させられる作品ではありますが、だからこそ、社会に傷つけられてきた者同士の連帯と救済に、感動を覚える作品なのかなと思います。
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