rage30

ブーメランファミリーのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ブーメランファミリー(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

3人の兄妹が実家に出戻ってくる話。

実家を出たはずの子供達が、理由あって実家に戻ってくるわけですが、ま~兄妹仲が悪い。
3人共、武闘派で常に喧嘩しているんですよね。

ただ、その一方で姪のピザを強請る様な、情けない一面も見せてくれるし、家族がディスられると急に怒り出す一面もあったりして、決して彼らが悪人ではない事は伝わってくる。
所謂、“愛すべきダメ人間”という感じで、個人的にはニコニコしながら見ちゃいましたよ。

そんな彼らが次第に家族としての責任に目覚め、成長していくのも良かったし、プライドが邪魔していた主人公が現実を受け入れるラストも良かった。
ありきたりな人生でも肯定していくという態度こそが、大人になるという事なのかもしれません。

敢えて難点を言えば、終盤にある血縁や過去のエピソードなどで、ちょっと話が重たくなり過ぎるのは気になったかな。
そんなエピソードなくても十分に面白いし、この作品に関しては軽やかな気持ちのまま見終えたかった気もします。
まぁ、結果的に誰も死なずに済んだから良いんですけど、兄がヤクザの世界から足を洗うには、あの展開が必要だったという事でしょうか。

家族をテーマにした作品って、「家族最高!」か「家族最悪!」の極端なものになりがちだと思うんですけど、本作はそのどちらでもなくて。
家族の良い部分も悪い部分も描いているし、一緒にいたければ一緒にいれば良いし、離れたければ離れればいいというスタンスなので、家族映画が苦手な人でも楽しめるんじゃないかなと。
社会派って程にシリアスでもないし、コメディーって程に砕け過ぎてもいない。
そういう意味でも、非常にバランスが良い…丁度良いホームドラマだった様に思います。
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