よーすけカサブランカス

ブラック・スキャンダルのよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)
4.0
絆をテーマにしながら密告で破滅していく姿はグッドフェローズと全く同じで、真新しさなど皆無なのだがそれでもやはり派手な波乱万丈というのは観ていて面白い。ジョニーデップは見事に狂った親玉を演じていたと思う。
とにかく主人公のギャングは密告者を憎んでいて、会話の節々にたとえ旧来の仲間だろうと少しでもそぶりを見せれば消す、という緊張が見られ、そこはかなり刺激的だった。そういえば暴力のほとんどは車内や駐車場で起きていたように思う。派手な銃撃戦などはなく、あるのは不意打ち。その密閉的なギャングの作法を徹底して描写してたのはなかなかいいかもしれない。
あと予告はいかにも三人で協力して、みたいになっていたが政治家の弟はほとんど何もしないw それにFBI捜査官は最後らへんやけに小物感を醸し出すので、キャラ的にはまあまあ残念な部分があった。
登場人物の行く末を描くエンディング前の映像が、別にテクニカルでもなんでもないのだが、妙にしみじみした。