おたしん

悪童日記のおたしんのレビュー・感想・評価

悪童日記(2013年製作の映画)
3.4
第二次世界大戦末期のハンガリー。
過酷で壮絶な日々を過ごした兄弟。
見てるのキツくなるときすらありました。
大人たちがみんな不気味に見えた。
お風呂一緒に入ったお姉さんすら美人なのに怖かった。
無垢な少年たちをここまで追い込むのが戦争なのか。

身体を鍛えるためにベルトで叩いたり殴り合ったり。
精神を鍛えるために絶食したり手紙を焼いたり。
痛みや空腹に負けないように。
ちょっと変わったやり方だったけど彼らなりに編み出した生き抜く術だったのかな。

不当に暴力を振るわれたり悪者にされたり。
なんと不条理なのか。
これはさすがに同情してしまう。

生きるための知恵をつける。
悪知恵だろうと関係ない。
命がかかっているのだから。
強くなるために訓練。
最後の訓練が別れってのが悲しくもありつつ成長を感じた。

魔女の本性はどうだったんだろう。
しつけ方としては酷かったけどただ不器用なだけだったのかとも思う。
良くも悪くも祖母の元で暮らしたからこそ鍛えることができた。
ラストは家族に見えました。

母から言われた通り勉強を続け、
父から貰った日記に事実を記す。
悪童日記の中身は多くの人が知るべき内容なのかもしれない。
"戦争が終わっても僕らに平和は来ない"という言葉がつらかった。
優しく温和に生きていたいです。

それにしても兄弟の端正な顔立ちに驚き!
2人の今が気になるな。
おたしん

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