butasu

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのbutasuのレビュー・感想・評価

2.0
これどうしてこんなに評価が高いんだろう。不思議。別に悪くはないが、よくあるベタな話だと思うのだが。見せ方も普通だし。自分は何一つ目新しいものを見つけることができなかった。

批評家にボロクソ書かれたのをきっかけにレストランをクビになったシェフが屋台を始めて大評判になり、またシェフに戻る話。プラス息子との絆、的な。クビになったとはいえ仲間たちはずっと味方だし、強いスポンサーも付いているし、一切困窮した様子がないし、炎上で有名人になっているから屋台は初日からいきなり大繁盛だし、ラストは件の批評家が屋台を絶賛して店をプレゼントしちゃう。大体観る前から屋台で成功するのはわかっているのに、ここまでトントン拍子だとさすがに観ていてつまらない。全体的に順風満帆過ぎて全く盛り上がらない気がするけど、しかしこれくらい甘々でハッピーに満ちていないとこの手の映画はヒットしないもんなんだね。屋台の良さを伝える話かと思いきや最後は普通にレストランに戻る展開もガッカリ。息子とも別に元々仲が悪いわけでもないし、本当に大して盛り上がらない。屋台で売り出すキューバ料理も、元々主人公にルーツがあるわけでもなんでもなく、たまたま食べて美味しかったというだけ。これまでの努力や経験が活かされている感じもないし、本当に甘々で適当な脚本。

あと個人的にはこの映画のコメディ演出と思われるパートがことごとくイライラパートだった。コメディのセンスが合わないだけならまだしも「若干イラッとする」くらいの温度加減のシーンがかなりの頻度であったので、正直観ていて結構辛かった。

あとこの内容なのに脇役が豪華過ぎるのも気になった。スカヨハにダスティン・ホフマンにロバートダウニーJrって。キャラクター描写としてはどれも本当に中途半端だし、描写の浅さをキャスティングでごまかしている印象が拭えない。この映画にスカヨハのあのエロさ必要?中途半端に入ってくる下ネタも鬱陶しく、せっかくこの内容なのに家族で見るのに適さないのも残念すぎる。

しかもこの不必要にスカヨハといちゃついて周りからは圧倒的な人気を誇る主人公、演じているのはなんと監督本人。いやいやもうついていけませんわ。
butasu

butasu