イチロヲ

愛のエマニエルのイチロヲのレビュー・感想・評価

愛のエマニエル(1975年製作の映画)
3.5
アフリカへとやって来たフリーカメラマンの女性が、自由恋愛の思想を貫いている夫妻と劇的な出会いを遂げる。「黒いエマニエル」ことラウラ・ジェムサーが主演している、エロティック・ドラマ。

本作のエマニエルは、褐色の肌が魅力的なアメリカ人女性。男女同権を信条としている夫妻に干渉するうち、放蕩の歓びを湧き上がらせていく。「エマニエル夫人」のエッセンスを多分に取り入れているが、正当な続編ではない。いわゆる、便乗作品のひとつ。

エマニエルのヌードが眼福であり、滑らかな曲線美を十分に堪能することが可能。濡れ場になると、露骨に下腹部が写し出されて、アダルトビデオさながらのモザイク処理(海外版は無修正?)が施されるが、おそらくボディダブルと思われる。

大自然のサファリ映像とトライバル系のイタリア音楽が狂ったようにオーバーラップするため、不思議なサイケデリック空間が構築されている。男性陣では「ゴーギャン幻想(南の島への逃避行動)」に取り憑かれているような、中年芸術家のキャラが面白い。
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