NY 心霊捜査官のプペのレビュー・感想・評価

悪は自分の心の弱さに付け入ってくる。
悪と対決するということは、自分の弱さと対決することでもある。

この映画では、親が子を虐待死させたり、子供が子供を解体するような残虐な事件を悪魔のせいにすればどれほど心安らかだろうと言う、視点さえ提示する。

霊的な存在が人を狂わすのか？
人の心にある原初的な衝動が霊的な力となるのか？

映画では妙に曖昧にしているのも凄い。
単なるエクソジズムを見せるだけのホラーを超え、根源的な悪の意味を問い直すまでに至る。
中々見せない悪魔の正体も怖さを盛り上げる。