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岸辺の旅のMGのネタバレレビュー・内容・結末

岸辺の旅(2015年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

これ、死んだ夫のことを忘れられない深津絵里がその思い出の場所を旅しながら、夢の中?脳内?で旦那さんと対話していくみたいなことだよね?

他の清映画もそんな感じはあるけどこれは特に舞台みたいだなと思った。舞台の背景が実写になって、風とか光とかの演出がプラスされたみたいな感じ。あと全体的に風景が凄い綺麗だった。

深津絵里が色んな人に会うんだけど、ほとんど死んでる人ばっかり…。もはやどの人が生きててどの人が死んでるのか分からない!急に深津絵里が眠りから覚めるシーンに切り替わって夢かと思ったらしっかり幽霊の浅野忠信出てくるから、どれが夢でどれが夢じゃないかもよく分かんない!

深津絵里、凄い…。可愛いし綺麗な人なんだけど、それだけでは絶対なくて、それではない何か凄い魅力がある。話し方とか凄い。顔も何だろう、綺麗なんだけど見れば見るほど独特な魅力がある。健気に愛し続ける感じ、悪くいうと愛が重過ぎる感じが凄い良かった。死んだ夫を白玉作って置いといておびき出したり、愛人蒼井優への嫉妬で凄い嫌味ぶつけ合ったり、いっそあっちの世界についてっちゃおうかなってなったり、死んでもなお異常な程健気に愛し続けちゃう感じが最高。

新聞配達員の爺さんと生活してたと思ったらもの凄い廃墟だった…、の廃墟シーンすごい良かった。怖い!これこれこの感じ!となった。

黒沢清でこんなにしっかりラブシーンが出てくるの初めて観た。最初に深津絵里が抱きつこうとしたら断られて、っていうのは多分それ受け入れたら深津絵里の願いが叶っちゃってさよならしないといくなっちゃうから?まだ色々旅して伝えたいことがあるから?

ラスト、あれ燃やしてやっと前に進める感じ、前向きなラストだと感じた。

黒沢清は好きだけど、ごめんなさい。話の起伏が少なく、退屈に感じてしまいました…。ちょっと地味過ぎたので2にしました…。
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