片腕ファルコン

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)の片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

4.1
哀愁と狂気を混在させながら最後まで1カット風に見せ切ったバードマン!!

結構な人数がレビューされてるのでアレなんですが…1つ、誰も書いてない裏話と言いましょうか、都市伝説レベルで聞いてほしいエピソードがございます!!

僕が一番好きなドキュメンタリー監督の松江哲明を一躍有名にさせた出世作『ライブテープ』という作品があります。
吉祥寺の街を前野健太というアーティストがギターを弾き語りながら練り歩くだけの内容なんですが、特殊なのは全てが1カットで行われているという演出方法が当時新しく話題を呼びました。
この作品は2009年の東京国際映画祭の[ある視点部門]で作品賞を受賞。
その時の国際審査委員長がこのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥだった訳です。

松江哲明監督はこの日、作品のDVDをイニャリトゥ監督に直接手渡ししたそうです。

その4年後にこの映画完成!あくまで1カット風なのでどちらかというと日本人なら白石晃士監督の方が似てるのですが、松江哲明は「あっ」と思ったようです。マイケル・キートンが歩く後ろでドラムを叩いてる演出なども『ライブテープ』に既視感を覚えます。

まぁコレが本当としてもし僕が松江監督なら「おっしゃー!大物監督にパクられた」と思うんでしょうが、同じ土俵(?)で戦う監督としてそうもいかないのかしらね。。モヤモヤしてるようです。
とは言っても完全パクリって訳でもないしあくまでインスパイアやリスペクトという捉え方で良いのではないでしょうか?
※松江監督はバードマンを今年のワーストに挙げていたようですが。。

僕はかなり面白かったです!!!上半期は今年の1位候補でした。

◆2015年マイベスト4位◆