要は重厚感ある動きのイェーガーとカイジュウが建築物を破壊しながらどったんばったんやってりゃ満足なんですよ。前作はまさにそれで、ストーリーはあるけどそうした最低限の中に人物描写や似非科学を詰め込んで興奮をプレゼンする快作だったからこそ私はパシリムが好きなのです。
では今作の話をしましょう。
前作よりもハイテンポとスタイリッシュ、エンターテインメントとして見た時に及第点は確実に取れる作品でしょう。
荒い部分を削りましたからね。
問題はその荒い部分がパシリムの魅力だったということです。
何処が駄目、とかじゃないんです。最高の荒さを余分な物と一緒に削ってしまい、丸くしてしまった。
早く動ける?
そんなん、新世紀の奴と同じじゃないですか。設定とか似たような物で、それでも観客の心の中の浪漫を掴んだのはそんなありきたりなものじゃないんですよ。
アテネはビジュアル込みで好きだけど!
それに較べて、主人公機のジプシーの無個性っぷり!熱いの名前だけじゃん!
スクラップとかはもろトランスフォーマーだと思ったのは私だけでしょうか。
キャラクターを増やした末にキャラクター性が中途半端なのも気になりましたね。あいつら正直よく分からん。前作のキャラがああなるのは何となく予想してましたけど、残ったキャラクターの性格が掴みきれないのでこみ上げる熱さもない。何となく悲壮感が薄いのはこの辺のせいもあるのかなぁ。
不満たらたらですけれど、私はエンターテインメント作品として面白い映画だと思いますよ。記憶に残るほどかは別として。
そこで、スクラップに乗るのはお前じゃないだろ......お約束みたいなノリのツーマンセルは正直乗り切れなかったな。
そんな感じで、パシフィック・リム
アップライジング。
富士山の名前が出た時は素で「は?」と声が出ましたね。そこからのこじつけには笑ったけど、どういうリップサービスなんだ。