ぐるぐる映畫

ダーク・プレイスのぐるぐる映畫のレビュー・感想・評価

ダーク・プレイス(2015年製作の映画)
3.3
母と2人の姉が惨殺され、ただ一人生き残った末っ子リビー。彼女の証言や普段の素行から兄のベンが疑われ、彼は死刑判決を受ける。この事件後、様々な団体や人間から金銭面で援助を受け全く職に就くことなく28年生活してきた彼女。しかし、遂に貯金が尽き破産寸前。そんな彼女のもとに支援金の話を持ちかけてくる男が現れる。彼女はその支援金目当てに28年前の事件の真相を追っていく。果たして本当に兄のベンが母と姉を殺害したのか?あの時、彼女が見なかった衝撃の真実にたどり着く。

シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、クロエ・グレース・モレッツ、タイ・シェリダンなど魅力的なキャストに加え、原作がゴーンガールのギリアン・フリンというこれだけでもお腹いっぱいのサスペンス映画。

伏線回収もしっかりとされており、楽しめる作品なのですが…個人的に衝撃度はあまり感じられなかった。当時のアメリカの背景を知っていれば、もっと楽しめたのかもしれません。

この時代のアメリカではメタルは悪だという風潮があったみたいで…メタルってやっぱ昔から偏見あるんですかね?メタルを愛するメタラーの自分としてもこれは悲しい(涙)

確かにキリスト教に対して熱心な国でファッキンキリスト的な事を歌っていれば嫌われるのは当然と言えば当然なのですが、スレイヤーのトム・アラヤなんてゴリゴリのキリシタンで、悪魔崇拝すらして無いと公言もしてます。

歌詞の中での主張なんてあって無いようなもんで、例えば、西野カナが会いたくて会いたくて震える〜♪みたいな事歌ってますが、彼女が実際に会いたくて会いたくて的な状況になったら、まず震えずに鬼のようにLINEと電話するでしょ?(笑)

音楽なんてカッコいいかキュンとするかみたいな単純なもんで、スレイヤーも本人たちがやりたい音楽を単純にやっていただけで、別にそこに真意は無い。しかし、そこに本質を見たような気になりスレイヤーは社会の悪のレッテルを貼られてしまった。ベンもその被害者で悪魔崇拝やメタルを聞いていたというだけの事で逮捕されてしまった。こういった偏見から結論を出してしまう事の怖さをこの映画から感じた。

ちなみに、劇中でベンがリスペクトしていたバンドがミスフィッツだったんですが、ミスフィッツって悪魔崇拝してましたっけ?悪魔崇拝してるバンドなら他にあるはずなんですがね。メイヘムやらダークスローンやらゴルゴロスなどなど(僕も自分史から消去したい暗黒時代にブラックメタルは聴き漁りました)…なぜにミスフィッツ??

後、これは声を大にして言いたい!タイ・シェリダンの大人になった姿はアントマンのあいつではない!(笑)