takanoひねもすのたり

ダーク・プレイスのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

ダーク・プレイス(2015年製作の映画)
3.3
正統派ミステリー。

被害者家族で加害者家族でもあるリビーのこれまでの生きにくさ、その肩書を背負っている重さ、彼女の人生はそこで止まったままだという暗さが、彼女の性格に影を落としてるのがみてとれて特に序盤は辛かった。
それを演じるシャーリーズ・セロンのうまさ。

序盤の「殺人クラブ」が出てきた後は、リビーの証言は真実ではないことがはっきりするし、でも兄貴は「お前のせいで俺は!」的な責め事を口にしないし、3週間しか時間が無いわりに焦りもなく、どの軸も事件の核を外して進行していると感じてたら、ラストの下りで成るほどなあって思いました。
人生の再生がテーマではと思いました。

事件のオチ自体は、小説で読めば糸を解く楽しみが深く味わえた気がしますが、映像だとあっさりな仕上がり。伏線は序盤にあるので「あ、あれか」というパチンと嵌る心地良さは有り。面白かった。