Junsss

ニューヨークの巴里夫のJunsssのネタバレレビュー・内容・結末

ニューヨークの巴里夫(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

<キャスト>

1作目「スパニッシュ・アパートメント」レビュー参照。


<あらすじ>

-起-

グザヴィエは妻のウェンディと離婚した。原因の1つは、グザヴィエがレズビアンの友達・イザベルに精子を提供したことだった。イザベルには恋人がおり、彼女と子供を育ようとしていた。ウェンディは良い顔をしなかった。だが、グザヴィエは妻の気持ちを無視し、体外受精用の精子を提供した。
ウェンディは仕事でニューヨークに行き、帰国した。そして、そこで出会った男性に好意を寄せていることをグザヴィエに話した。2人は別居することになり、子供達は家を行き来するようになった。ある日、ウェンディは子供達を連れて、ニューヨークに行きたいとグザヴィエに伝えた。グザヴィエは受け入れることができず、腹を立てる。
ウェンディは子供達を連れ、ニューヨークへ旅立った。息子のトムはニューヨークに行きたくないとグザヴィエに話した。グザヴィエは別れを悲しむが、勇気づけて送り出すことしかできなかった。私生活が破綻した一方で、グザヴィエは小説家として順調に活躍していた。
グザヴィエはニューヨークに住んでいるイザベルの家に泊まった。イザベルはグザヴィエの子供を妊娠し、恋人のジューと仲良く暮らしていた。グザヴィエは子供達に会うため、これからニューヨークに暮らすつもりだった。イザベルに一緒に住もうと誘われるが、ジューが良い顔をしなかったため断った。

-承-

グザヴィエがウェンディの家を訪ねると、恋人のジョンが一緒に暮らしていた。しかも、子供達は制服を着て、良い学校に通っていた。グザヴィエは自分の教育方針に合わなかったため、ウェンディの決定に腹を立てる。イザベルの家に戻ると、電話越しにウェンディと喧嘩した。ジョンは興奮するウェンディを宥め、イザベルはグザヴィエを宥めた。
グザヴィエはイザベルの家に居候しながら、部屋を探した。しかし、良い部屋がなかなか見つからなかった。ジューはチャイナタウンにある自分の部屋を、グザヴィエに貸すことにした。グザヴィエは引っ越し、新たな生活を始めた。子供達を部屋に呼び、一緒に楽しいひと時を過ごした。
グザヴィエはニューヨークで生活するため、費用の安い大衆専門の弁護士に相談した。観光ビザで入国していたため、正当な方法で働くことができなかった。弁護士は不法就労を行うことを勧めた。グザヴィエは公園で知り合った父親のレイから、自転車便のメッセンジャーの仕事を紹介してもらう。

-転-

グザヴィエは子供達に会うため、タクシーに乗ってウェンディの家に向かっていた。その途中で、タクシーの運転手が道路を塞いでいたトラック運転手と喧嘩になり、怪我を負ってしまう。グザヴィエは運転手をタクシーに乗せ、病院へと向かった。グザヴィエはそのせいでウェンディの家に遅れてしまったのだが、話しても信じてもらえないだろうと思い誤魔化した。
弁護士はグザヴィエに結婚することを勧めた。グザヴィエは病院まで運んだタクシーの運転手に相談した。運転手はグザヴィエに、姪のナンシーを紹介した。その後、元恋人のマルティーヌが仕事でニューヨークにやって来たため、グザヴィエは迎えに行った。
マルティーヌが会議に向かっている途中で、フランスに置いてきた娘が病気になったと連絡が入る。マルティーヌは激しく動揺し、泣きじゃくった。グザヴィエはマルティーヌを慰め、仕事に集中するよう言葉をかけた。マルティーヌは1人で不安だったため、グザヴィエに一緒に会議に出席して欲しいと頼んだ。グザヴィエは断ることができず、了承した。
会議は上手くいき、マルティーヌの娘の病気も治まった。しかし、フランスに帰るための飛行機の空きがなかった。グザヴィエはマルティーヌを部屋に泊めた。2人はベッドを共にしてしまう。次の日、マルティーヌは慌ただしくフランスへ帰っていった。
弁護士を交え、グザヴィエとウェンディは話し合った。子供達の学校は、グザヴィエの希望に沿う形で決着がついた。その時、ウェンディはジョンと再婚することをグザヴィエに報告した。しかし、グザヴィエはナンシーのことを報告することができなかった。

-結-

グザヴィエはナンシーとの結婚について、移民局員に疑いを持たれてしまう。グザヴィエはニューヨークを追い出されるかもしれないと不安を抱く。そんなある日、父がニューヨークにやって来ることになった。グザヴィエの父は子供に興味がなく、一緒に遊んだ記憶が全くなかった。
グザヴィエは父と会うが、共通の話題がなく気まずい思いを抱く。そんな時、イザベルから連絡があり、認知して欲しいと言われる。グザヴィエは思い切って父に相談してみた。すると、面倒には関わるなと言われ、去って行ってしまう。1人になったグザヴィエは交差点の道路を確認し、父と母が若い頃に彫った愛の証を見つける。グザヴィエは両親が確かに愛し合っており、自分が望まれて生まれたことを感じて嬉しくなった。
イザベルはベビーシッターのイザベルを雇った。驚いたことに、2人は同じ名前だった。イザベルは何度も会ううちにベビーシッターのイザベルに好意を寄せるようになり、浮気をしてしまう。そのことを知ったグザヴィエはジューのことを思い、イザベルに注意した。イザベルは忠告を受け入れず、怒って立ち去った。
マルティーヌが子供達を連れ、グザヴィエの部屋を訪ねてきた。その時、マルティーヌは復縁しようと話を持ちかけた。グザヴィエはやっていく自信がなく、言葉を濁した。マルティーヌはグザヴィエの複雑な事情を知っても咎めることはなく、部屋に居続けた。
ある日、イザベルに浮気相手と会うため部屋を貸して欲しいと頼まれる。グザヴィエが承諾した後、ジューから連絡があり移民局員が部屋を見に来ると教えられる。しかも、家主であるジューも来ることになった。グザヴィエはイザベルの浮気がばれることを恐れ、急いで部屋に戻った。そして、ジューが来る前にイザベル達を部屋から追い出した。
移民局員やジューが帰る前に、マルティーヌが子供達を連れて部屋に戻って来てしまう。ジューはイザベルと自分の子供が一緒にいることに疑問を抱く。トムは危機を察知し、妹なのでイザベルに頼んで預からせてもらったのだと話した。ジューは疑わず、納得した。そして、マルティーヌはベビーシッターの振りをして、部屋を出た。移民局員はグザヴィエとナンシーの同居に納得して帰っていった。
マルティーヌ達がフランスへと帰ることになった。グザヴィエが部屋の窓からマルティーヌ達の姿を見ていると、子供達から追いかけることを勧められる。グザヴィエは部屋を飛び出し、走り出した。そして、マルティーヌ達を引き止めた。グザヴィエとマルティーヌはキスをして、マルティーヌの子供達は喜んだ。


<感想>

グザヴィエは前2作から変わらず自由な人物で、その時思ったことをそのまま行動に移してしまう。でも、他人に対して優しく、どこか憎めないところがある。子供のことを心から愛し、大切に思っているところは人間としての成長も感じられた。マルティーヌはそんな自由なグザヴィエのことを理解し、受け止めてくれる。オドレイ・トトゥがとにかく素敵だった。
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