小波norisuke

エクソダス:神と王の小波norisukeのレビュー・感想・評価

エクソダス:神と王(2014年製作の映画)
4.0
3300年前のエジプトを、聖書絵本から想像するのには限界があるので、やはりスペクタクルな実写で見せてくれるのは有り難い。商業映画なのだから、もちろん聖書と違って当たり前だ。だけど、出エジプト記に関しては、聖書の物語自体がおもしろいので、どうしてこう脚色したのだろうとか、ついつい考えながら観てしまう。聖書ではとても謙遜なモーゼが、最初は神様に対して不遜なのが気になる。人間らしさを出したかったのか。

それでも、なるべく聖書に寄り添って製作してくれている。柴は燃えていないのに立ち上がる炎(わかりにくいけど)、民を導く雲の柱、そして、私にとって興味深かったのが、過ぎ越しの儀式。羊の血を門に塗る場面を、初めて観た。

しかし、聖書を読んだことのあるなしにかかわらず、モーゼの出エジプトといえば期待するであろう、クライマックスのあの場面が、オリジナリティを出したいのか、期待を裏切る。いやー、あそこは、見せ場なので、オーソドックスに壁を見せて欲しい(史実はともかく) 。

3Dの試写会で鑑賞。よくお世話になっている会場だが、3Dで見せてもらったのは初めて。でも、私は、この作品、別に3Dでなくてもよいと感じた。
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