櫻イミト

シンドバッド 七回目の航海の櫻イミトのレビュー・感想・評価

3.5
特撮監督レイ・ハリーハウゼンの初カラー作品。シンドバッド三部作の一作目。監督は「地球へ2千万マイル」(1957)でも組んだネイサン・ジュラン。1つ目巨人サイクロプス、骸骨戦士、双頭巨大鷲ロック鳥、ドラゴンが登場。音楽バーナード・ハーマン。

バグダッドの王子シンバッドは婚約者のパリサ姫と共に航海中だった。食料補給のため島へ上陸した一行は黒魔術師ソクラが怪物サイクロプスに追われていたところを救出する。ソクラはサイクロプスから「魔法のランプ」を盗もうとしていたのだ。。。

序盤からサイクロプスが登場して楽しい。特撮・物語とも後半に進むにつれて盛り上がる。ロック鳥の大きな卵と小さくされた姫の図は、3年後の「モスラ」(1961)を連想した。

サイクロプスの造形デザインが素晴らしい。「地球へ2千万マイル」のイーマ竜と並んでハリーハウゼン屈指の名モンスターだと思う。現在のCGで特撮は超えられるが、デザインは匹敵するものがなかなか出てこない。これは日本も含めたサブカル界の最大の課題と思われる。
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