いち麦

オオカミは嘘をつくのいち麦のレビュー・感想・評価

オオカミは嘘をつく(2013年製作の映画)
5.0
キャスティング、省略、副話などあらゆる手段を使って容疑者と被害者家族・刑事との常識的な関係を転覆させることに見事に成功している。見る側のアドレナリン放出まで自在に弄ばれている様な演出。このイスラエル発の作品のストーリーの外側で感じるのはアラブとの関係を風刺する自虐テイスト。自虐は相手への侮蔑をも隠匿する。重罪を犯した贖罪として別の罪を犯すなんてレトリックを忍ばせるとは粋で妙だ。ただ邦題だけはNG。
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