とてもとても良かった。
とても良かった。10代の瑞々しい表情、あけすけで繊細な会話や関係の変化を丁寧に拾って、柔らかい色が彩る。
どんな誰が誰を好きになろうとそれがあたりまえ。
君と僕のあたりまえは違うから、あたりまえを分け合う。
彼らの不安と喜びが切実に迫って胸が締め付けられる映画。
自分に自信を持ちたい、友達でいたい、誰かと触れ合いたいって感情が芽生える10代の教室、通学路、学外活動、自宅と決して長くはない彼らの時間の素描。
視覚障害もLGBTも恋も友情もいじわるも、全てがただ在るものとして撮られてる。
その衒いないあたりまえさが心強い。
何もかもが重大で思い悩む時期に、こんな映画があったら安心して泣くなって、今いい歳の私が泣いた。