とらも

4分間のピアニストのとらものレビュー・感想・評価

4分間のピアニスト(2006年製作の映画)
3.3
刑務所。朝。ベッドの横に立つ人に気づいて飛び起きたジェニーは、淡々と警報を鳴らす。その人は首を吊って自殺していたから。教会での追悼式。オルガンによるクラシックの生演奏。ジェニーは死者には無関心だが音楽に合わせて手を動かしている。

--------

善悪以前の美醜を問題にしてるような映画。見終わって胸糞悪い人が出てくるのは当然だと思う。

------ねたばれ

服従と自由で揺れる人間を描く。主人公は老教師。ナチスによって傷を負いながらナチス的服従の美徳を引きずっている。ラストのお辞儀は圧巻。自由に生きた4分間の美の後の空虚なお辞儀を見せつけられた老教師の世界観は揺らぐだろう。

------

美に引き寄せられること=恐怖という感覚が僕は強いので映画全体通して正直よくわかんない

-----

演奏について天性の才能があるならそれを追求しないといけないのだという「義務」もないと思う。しかもレイプしてきた養父に仕込まれた芸なんでしょ?そんな芸はゴミ箱に捨てて燃やしてしまえ、などと、やっぱり善悪で語りたくなっちゃうので僕は見ちゃダメな映画なんだろう

結局のところ善悪で語れば、老教師もジェニーを愛してたわけではなく過去のトラウマを勝手に背負わせて脱獄という重罪を彼女に加えたわけで最低だなていう。嫉妬心から罪を犯した太っちょ看守を責め立てて人生と家庭わ崩壊に向かわせるよう仕向けてるし最低だなていう。美がうまれたからそれでもいいのか。でもそういう心って美しいのか?

---------

ラスト4分もすごい演奏なのか判断できる感性が僕にない。

-------

よく知らないから勝手なイメージだけどドイツっぽい映画だなと思う
とらも

とらも