あきしげ

孤独のススメのあきしげのレビュー・感想・評価

孤独のススメ(2013年製作の映画)
3.0
テオはフレッドにとって神からの贈り物。

良かった点。

・フレッドとテオの関係性
・穏やかな雰囲気
・フレッドの世界が色づく過程

悪かった点。

・テオの行動が最後まで謎
・邦題が内容と全然合っていない

オランダ産の作品。
監督は俳優としても活躍するディーデリク・エピンゲ。
あらゆる国際的な映画祭で受賞している。

最大の戦犯となるのは邦題。
それを期待して鑑賞すると内容がまったく違う。
あらすじからも首を傾げてしまう。
どう考えても邦題がおかしい。

邦題から深い意味があると連想する。
しかし、結末は真逆となる。
そうなってくると考えられる事は一つだけ。
大人の事情が裏で働いたのだろう。
原題が『マッターホルン』だが、最後に彩るシーンにピッタリだった。

本作は孤独な男の日常ではない。
田舎町にある差別、特にクリスチャンから見た世界。
凝り固まった世界観から逸脱した問題。
それを地味に提案しながら消化していく。

ガチガチに固めた生活の主人公。
だが、テオの出現で彼の日常が徐々に変化する。
それによって主人公が過去を清算する。

全体的に不思議な雰囲気の作品。
大きな事が起きるワケでもないが飽きない。
オッサンとオッサンが戯れる姿。
冷静にみればおかしいが、本作ではなぜか許される。

何かを変えたい時はテオを思い出せばいい。
あきしげ

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