【失っても気付けなかった、失っていた大切なもの】
元々気になっていたのでレンタル。
実を言うと恋愛映画だと思って観ていましたので
ストーリーが進むに連れてぐいぐい引き込まれてしまったって気がします。
家の冷蔵庫の話、義父の話、運転する妻の傍ら
興味も無くその話を聞き流していた。
ふとしたジョークに彼女を見ると、車がこちらに向かって走っていた。
妻は死んだ。
病院で義父にそう告げられた。
周囲は悲しみに暮れ、僕の心情を気にして心配してくれる
でも、何かが違う気がする。
義父の様に妻への想いも語れないし
妻を想って泣くことも出来ない。
この柄も言われぬ違和感は何だろうか
僕は妻を愛していたんだろうか
妻に愛されていたんだろうか
確かな喪失感と、それに気付けず上手く噛み合わない描写
この作品にとって凄く大切な部分でとても力を入れたはず
愛のドラマなのかもしれないけど
様々な物を分解、解体するディヴィットを見ていると
自分自身とちゃんと向き合わなければならない、という強いメッセージ性を感じます。
もしかしたらこの違和感って誰が抱えたって不思議じゃない事なのかもしれません
有難うの反対は当たり前と言いますが
当然のように感じる日常を常に大切なものとして生きていきたいものです
オススメ度は76点