精神科病院に40年も収容された女性の真実が明かされていくアイルランド作品。過去を語るローズと若い頃のローズを交互に映し、医師達が彼女の語ることが真実なのかを探る構成になっています。
時代とは言え、一人の人生がこんなにも不幸に狂わされていく姿を見るのは辛かった。彼女を狂わせたある人に激しく嫌悪したんですが、最後まで見るとその人だけでなく皆が時代に狂わされていたのかもしれないと思えました。
愛を込めて見たものは真実。いくら周りからそれは妄想だと言われても、ローズは幸せだったあの瞬間だけを信じて生きる。その先で彼女に届く贈り物、本当に良かったな…。音楽、風景、そして何より役者陣が素晴らしかった。
若い頃のローズを演じたルーニー・マーラの恋する表情がとても可愛くて、幸せそうなシーンはどれも好きだった。
グリーン医師演じるエリック・バナ、コメディアンでもあるんですね。父が死ぬ場面を再現する身振り手振りが面白かった。
ローズの夫を演じたジャック・レイナー、見覚えがあると思ったら「シング・ストリート」の引きこもり兄ちゃん！おまけに「ミッドサマー」の主人公の彼氏！私「シング・ストリート」の兄ちゃん大好きだったんですが、「ミッドサマー」のあの人だと今気付いてかなりショック受けてます(笑)
