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世界一キライなあなたにのmakiのレビュー・感想・評価

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)
3.0
ある日突然働いていたカフェが閉店し、無職になった27歳のルイーザ。家計を支えるため急ぎで次の仕事を探していたところ、紹介してもらったのはある富豪の一人息子、ウィルという青年の介護だった。仕事にプライベートに順風満帆のウィルだったが、2年前の交通事故で精髄を損傷し、四肢麻痺となって以来家に閉じこもっていた。冷たくあたるウィルに戸惑うルイーザだったが、持ち前の明るさで徐々に距離を縮めてゆく。しかしウィルが安楽死を望んでいることを知り…

障害者の安楽死をテーマにしたラブストーリー。生きる気力を失っていたウィルが、底抜けに明るいルイーザに徐々に惹かれ、次第に2人は恋仲に…というところまでは安易に想像できるが、この作品はそのまま「めでたしめでたし」とはいかない。安楽死という選択肢を目の前にして、さまざまな思いや葛藤が描かれる。

うーん…ウィルが男前で超金持ちという王子様のような設定で、かつ、作中に出てくる自殺幇助団体「ディグニタス」も魅力的なところしか描かれていないため、重いテーマのわりに現実感がほぼなくてファンタジーのような映画だった。賛否両論はさておき、安楽死を美化している印象は否めないかも。でも2人の関係性はよかったし、感動できる作品だった。ただエミリア・クラーク演じるルーは可愛いけど表情が豊かすぎてちょっとくどかったかな…。あと邦題がひどい。
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