maki

ありがとう、トニ・エルドマンのmakiのレビュー・感想・評価

2.5
妻と離婚し、老後を愛犬とともに過ごすヴィンフリートはいつも悪ふざけばかり。一人娘のイネスは仕事人間で、久しぶりに会ってもゆっくり話もできない。ある日愛犬の死をきっかけに、ヴィンフリートはイネスが働くブカレストを突然訪問する。空気の読めない父親に仕事の予定を狂わされイライラするイネス。数日後にやっと父は帰ってゆくが、その後、イネスは友人と訪れたバーでカツラと入れ歯を身に着け変装した父に出会う。父は「トニ・エルドマン」と名乗り、その後もイネスが行く先々で姿を現す。怒り、呆れながらも父を放っておけないイネスだが…

対照的な父と娘の不器用な交流を描いたドイツのコメディ映画。…これはコメディ、なのか?全然笑えない…。父親のヴィンフリートの性格が明るいんだか暗いんだかよくわからなくて、作中で見せるユーモアがユーモアに感じられず、どっちかというと病んでいる人のように感じられる。後半の娘イネスの壊れっぷりも常軌を逸しており、これまた笑えない。一筋縄ではいかない父と娘のいびつな親子愛をさりげなく描いた…みたいなことは辛うじて伝わってくるけども、ちょっと回りくどすぎるというか、斜め上すぎるというか…。ラストもあっさりしすぎで拍子抜け。いろんな映画賞を取ったらしいが、こんな感じのちょっと不可解な映画がもてはやされる時代なのか…
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